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デザイナーの卵がみた!アツい十日町市の『ひと』と『まち』  

『まちづくり』 この言葉を聞いて、あなたはどんな印象を感じますか?

「役所の人の仕事でしょ…」  「自分には縁遠い話かも」

そう考える人がほとんどでしょう。

しかし!実際に街に飛び込んで考えてみると、全くそんなことはないんですよね。

地域を実際に盛り上げているのはそこに住む『いち市民』である。

そこに気がつくと、再びその街のことを考えた時、見る目が180度変わります。

 私は、地元の長岡市と学生たちを盛り上げるため、何かアプローチできるものがないか模索中の大学生!調査の最中、まちづくりに対してアツい人や活動が十日町市に溢れているとの噂を聞きつけ、車をぶんぶん走らせて十日町市に突撃しました!

 とりあえず興味のまま十日町市にきたデザイナーの卵の私の視点から、

『地域活性化とはなんなのか』をみなさんにお伝えします。

著者:長谷川彩華

はじめまして!はっせーです★

 みなさんこんにちは!十日町市移住コンシェルジュインターン生!長谷川彩華といいます。長岡市出身で、普段は長岡造形大学で3年生をしています! 

今回のインターンでは愉快な仲間たちと一緒に高校の授業にファシリテーターとして参加したり、十日町市で活躍する人々と交流したりしながら、日々忙しくも楽しい日々を送らせてもらっています!

 本記事では、高校での授業や十日町市で活動をされている方々との対談から考える『本当のまちづくり』に関して私なりの考えをまとめてみました。

 普段あまり考えない『まちづくり』について少し立ち止まって考えてみると、この記事を読むあなたにできることが見つかるかもしれません。

一緒に自分の住むまちについて考えてみませんか?

デザイナーの卵が『まちづくり』を考える

そもそものきっかけは?

まず、私がまちづくりについて考えるようになったきっかけからお話しさせてください!

私が所属しているのは視覚デザイン学科で、普段は広告デザインやパッケージデザインといった、目に見えるもののデザインを勉強しています。

一見すると自分の勉強していることとまちづくりとは無関係のように見えます…

が、実はそうでもなかったりするんです。

デザインの領域の一つに『ブランディング』と呼ばれるものがあります。

ブランディングは簡単にいうと、

「自社ブランドをデザインや動きで磨くことでその価値を創造すること」です。

それを踏まえてまちづくりも考えてみると、ブランディングと同じなんです。

地元の危機!?まちづくりしよう!!

私の地元は長岡市なんですが、小・中の同級生はほとんど残っていません。

街自体に魅力がないわけではないのに、人は離れていってしまう。

そんな状況に危機感を感じ、私が学ぶブランディングを活かした面白いまちづくりをしようと決心しました。

自分の住む長岡を客観的に見つめ直し、まちづくりのモデルとして多くの学びを得られそうな十日町市をインターンシップ先に選んだという訳です。

十日町市の高校生が『まちづくり』!?

インターンの最初に訪れたのは十日町総合高校。

十日町総合高校では、キャリア教育の一環として

『十日町の企業の問題点を炙り出し、新たなアイデアを提案する』

という授業を行っています。その授業の中の1コマをいただき、自分達の住む街、十日町市について考え、ものやまちの価値について考えてもらいました。

題して!『十日町「キライ→スキ」WORK SHOP!!』

具体的なワークはこんな感じ↓

『地元のいいところ探し』よりも、『地元の嫌いなところ探し』の方が実は簡単で。

地方に住む学生って、地元に対する不満が物凄いんですよね、大体は「何もない!!」っていうんですけど。そんな嫌いなところだらけの地元が、どうなったら住みたいと感じられるのか?その『嫌い』という成分を『好き』に変換してもらう。そんなちょっとした事でも、まちづくりの一歩になるんです。

その思考の組み方を高校生には擬似的に体験してもらいました。

それが仮に、

「スタバは無理でも自分達でカフェ作れたりするかな?」

とか、

「公園が綺麗になったら遊べるかな?」

とか。

考えたことが『自分ができることに変換してみて、動いてみる』に繋がったらそれはもう立派なまちづくり。

 このワークから、『そこにある本質的な価値』について自分ごとで考え、より有効的な地域活性化について考えてもらいました。

高校生から感想をいただいたので、後日追記しますね!

十日町市で活躍する大人に聞いてみた!

いや〜〜、十日町市、広い。

高校での授業を終えてやってきたのは、松代・松之山地域。市街地から車で30分ほどの距離にある中間山地で、THE☆田舎暮らしを求める移住者から人気を博している地域です。見渡す限りの木!!森!!!空気がいい!!!

そんな場所でまちづくりに奔走する大人がいると聞きつけ、いざ取材!

『みんなの第3の居場所』〜まつのやま基地〜

最初に伺ったのは、もてまりさんこと高橋真梨子さん。

高橋さんは、松之山地域にある民家を管理して、月曜日か火曜日のどこかで月に2〜3回みんなが集まれる空間『まつのやま基地』の運営メンバーの一人です。

この基地自体は2019年スタート。コロナ禍を機に活動が一時休止。2023年に高橋さんを含めた新規運営メンバーが加わり、リスタートしました。

年々人口が減っていく中、松代地域へ移住し、お子さんを育てているお母さん。お子さんが通う保育園が松之山地域なこともあり、縁が繋がって基地の活動に参加しつつ、ご自身の小商いの場と地域の居場所づくりを掛け合わせた活動をされています!

この基地は元々理容室だったもの。

元あった建物の構造や状態を活かしながら、松之山地域の子供たちや大人たちがのんびり過ごせる空間を作り上げています。

まつのやま学園から徒歩10分ほどの距離にあるこの基地。

月に2〜3回オープンしていて、学校帰りの子供たちが道草がてらに寄って、友達と遊んだり本を読んだり、各々好きな時間を過ごせるこの基地。

「何かイベントをやって一時的に人は集まってくるかもしれないけれど、もっと面的に人が集まって、家でも学校でもない、子供たちが安心していられる3つ目の居場所にしたい」

と、高橋さん。

近所に住むお母さんたちだけでなく年齢や地域、性別が異なる人々が自発的に集まって運営し、一つの古民家が子供たちの居場所になる。

運営する人々の全員が何かの利益を求めているのではなく、

『松之山地域で暮らすことをもっと豊かに、楽しくしたい』

という想いをもって活動しています。

一つの小さいながらも素敵なまちづくりの例を教えていただきました。

『棚田』が資産!〜まつだい棚田ハウス〜

さらにお話を伺ったのは、星裕方さん。

星さんは、十日町市地域おこし協力隊として活動されています。

また、棚田学会に所属し、十日町市の棚田についてのイベントを開催したり、棚田を活用したビジネスを企画中なんだとか…!

 チームワークが重要になってくる、棚田での作業。

 そんな作業を会社のチームや学校の仲間と行うことで、チームワークの向上や棚田ハウスでの宿泊を通じて集団での生活力アップなど、学べることは無限大。松代の棚田を舞台に、社員研修を考えているらしいですよ!乞うご期待!

 また、星さんは松代で地域おこし協力隊として活動しながら、地元の世田谷区用賀へ松代の棚田のPR活動をしています。用賀では、十日町市と昔から交流があり、『チーム用賀』と呼ばれるみなさんと松代のみなさんで交流が行われています。

 そこで!星さんは用賀のみなさんを松代にお招きし、棚田の除草や稲刈りの体験・宿泊のイベントを企画し、開催しています。先日、私もお招きいただいて稲刈りのイベントにお邪魔してきましたが、用賀の皆さんと暖かく交流し、用賀のお友達ができました!

「棚田には美しさだけじゃない可能性がまだまだ眠っている。そんな魅力を発掘して、棚田を後世に残すことが大事だと思う。」

と星さん。

昔から受け継がれてきた棚田に新たな風を吹かせている星さん。これからの動向に要チェックですね!

地域活性化の『価値』って?

近年で求められている『地域活性化』。

さまざまな地域で行われ始めていますが、そこにある『価値』はなんでしょう?

・活動していることそのもの?

・その場所で活動していること?

・その活動の過程にあるもの?

・その活動のバックボーンにあるもの?

改めて考えてみると、案外自分が思っていたところと違うところに本当の価値が埋まっているかもしれません。

働き方が多様化してきた時代。その中であなたがまちづくりに関わる機会がやってくるかもしれません。そんな時、あなたは何を考え、どう行動しますか?

アクションを起こすことも大切ですが、その活動をしていく中にある『本当の価値』を磨き続けていくと、その街にとっての光る一つになるかもしれません。

あなたも他人事ではなく、あなたの生活する街に目を向けてみませんか?

「市議会議員になります!」

なんて大々的に動き出さなくても、あなたが簡単にできることから動き始めること自体が、『まちづくりへの第一歩』です。

「みんなで話す場所欲しいから空いてるお店借りてカフェにしてみようかな?」

「みんなでご飯作って食べる会を街中で開いてみようかな」

なんて、どんなことでもいいんです。

ちょっとしたアクションでも、何かいい反応がおこるかも。

インターンシップを終えて

高校生の時から、もっと自分の住む街について考えておきたかった。

今回のインターンシップの率直な感想です。

私は長岡市に生まれ育ち、現在も長岡市の大学生として生活しています。

が、長岡市の学生は長岡への理解度を深める授業はあっても、これからを考える授業はなかなか行われていません。これが高校生の時、もしくは中学生の時に十日町総合高校のような、長岡の今までを学びながら今後を考えていく授業があったらもっとよかったのになあ、と思っています。(本当に総合高校の学生が羨ましい!)この授業があったら私の同級生はもっと長岡のこれからを見つめて残っていてくれたのかなあと寂しい気持ちになってしまいますが…

過去のことをいっていても何も変わらないので!

今回の取材や経験を通して、これからのまちづくりに貢献できるように成長していきたいです!

この記事を最後まで読んでくださったそこのあなたも、どんなに小さなことでもいいので、『今自分ができること』を一緒に探しましょう。その一歩を、ぜひ十日町で。

ご協力いただいたみなさま・関連記事

新潟県立十日町総合高校 

http://www.tookamachisou-h.nein.ed.jp

まつのやま基地

https://m-base2023.com

まつだい棚田ハウス

https://tanada-house.matsudai.jp

チーム用賀の稲刈りの記事

https://tokamachi.yukiguni.town/l-news/197614.html

長岡造形大学(私の所属大学です)

https://www.nagaoka-id.ac.jp

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